ラルシュかなの家のコミュニティ生活 第一回
ラルシュかなの家のコミュニティ生活 第一回 コミュニティという言葉を聞いて©聖母の騎士社 コミュニティという言葉を聞いて、皆さんは何を想像されますか?「皆が仲がよい」「お互い助け合っている」「争いが無い」……私は静岡にあるラルシュかなの家のアシスタント(職員のことをかなの家ではアシスタントと呼んでいます)の横井というものです。かなの家に来て11年が経ちました。最初はコミュニティというもの、そして「ラルシュ」というものに対して先に書いたような思いを持っていましたが、それは「幻想」だと知るまでにあまり時間は掛かりませんでした。ラルシュは1964年、ジャン・バニエという当時哲学の先生だった方が、知的障害の人たちが精神病院のようなものに入れられ、人間らしい生活が出来ていないという光景を目の当たりにし、フランス・トロリー村でラファエルとフィリップという二人の知的障害者と一緒に暮らし始め、その家をラル...